ササ(詳しくは見なかったので種類は不明)の葉裏で、見つけたアブラムシです。


■ ササッパヒゲマダラアブラムシ Takecallis arundinariae (Essig, 1917)
特徴的な斑紋から森津図鑑でタケクロスジヒゲナガアブラムシとされている種に間違いなさそうです。日本昆虫目録では和名は ササッパヒゲマダラアブラムシ となっていたのでタイトルはこちらに合わせました。
分布は全北区とニュージーランドということで、かなり世界的に分布するようです。
詳しい情報が以下のサイトに載っているので、リンクしておきます。
InfluentialPoints.com
こちらもササの葉にいたアブラムシです。2枚目は羽化直後なのか分かりにくいですが有翅虫です。


Twitterにアップしたところ、だいすけさんから以下のようなコメントをいただきました。
これはおそらく凄い発見で、タケワタフキヒゲマダラアブラムシPhyllaphoides bambusicola TAKAHASHI, 1921の可能性があります!本種は杉本(2019,Rostria, 63: 25-44)により日本(福岡県)から初めて報告されたばかりで、これ以外の国内産地は知られておりません。
残念ながら採集していなかったのですが、近場で探してみてサンプルを見てもらいたいと思ってます。
uni2さんのサイト淡路島の生き物たちにも似たようなアブラムシが掲載されています。けっこう広く分布しているのかもしれませんね。
富士山外輪山の竜ケ岳で見つけたチャタテムシです。葉っぱをめくっていて見つけました。


縁紋とRs脈を結ぶ横脈と、後小室とM脈を結ぶ横脈があれるのでホソチャタテ科で良さそうです。
「日本産チャタテムシ目の目録と検索表」のホソチャタテ科の検索表を見てみましたが、縁紋の色のところで行き詰まってしまいました。日本昆虫目録を見ると、縁紋とRs脈が横脈でつながらない2種がホソチャタテ科から除かれ、Stenopsocus 属2種が追加されています。このうち S. lifashengi は S. pygmaeus スカシホソチャタテのシノニムと思われるとコメントされているので、残りは S. immaculatus になるのですが、ネットで検索したところ色がかなり違うようでした。翅脈は似ているのでとりあえず Stenopsocus 属の一種としておきます。
参考:
・ 廊下のむし探検
・ 富田康弘、芳賀和夫、「日本産チャタテムシ目の目録と検索表」、菅平研報12、35 (1991).
・ National Barkfly Recording Scheme (Britain and Ireland)