長坂蛾庭

?ヒメツマオレガ ?Dryadaula epischista (Meirick, 1936)

2014年2月2日追記: 不安なのでタイトルに?をつけておきました。

日本産蛾類標準図鑑III 入手しました。
A4, 359ページで値段は¥26,250ナリ。
ミクロ蛾のうち、ハマキやメイガ以外が収録されているようです。
標準図鑑は全部で4巻に分かれるようですが、総ページ数は大図鑑からあまり増えていないようです。研究もあまり進んでいないようなので、内容もそれほど変わっていないかもしれません。
図版は大図鑑と変わらず、下唇鬚や触角に特徴があっても、まったくわかりません。紙媒体だとデータ量の制限があるでしょうから、DVDやネット上に図鑑を構築して欲しいですね。

昔、不明だったものを見直してみようと思います。

まず、ヒロズコガ科の不明種ですが、やはりヒメツマオレガでよさそうです。大図鑑には前翅のモノクロ写真が載っていたのですが、よくわかりませんでした。

夏に多摩丘陵で普通に見ました。小さいのと形が蛾っぽくないので見つけるのが難しいかもしれません。低い草の葉上にいます。


2008年6月24日、東京都稲城市、前翅長約3.5mm


2008年7月29日、東京都稲城市、前翅長約3.1mm

下唇鬚は内側に曲がっています(下図赤い矢印)。この特徴をもっているのは、ヒロズコガ科、クサモグリガ科、ニセマイコガ科あたりです。触角にはブチ模様があり、一部その幅が広いです(下図青い矢印)。
ヒメツマオレガ Dryadaula epischista
2008年7月31日、東京都稲城市、前翅長約3.3mm


2008年8月7日、東京都稲城市、前翅長約2.8mm

以前はツマオレガ亜科にしまわれていましたが、標準図鑑では
「Dryadaulinae スジモンヒロズコガ亜科」に置かれています。外観での特徴として下唇鬚の先端はへら状と書かれていました。

—2013年4月20日追記—
詳しい論文がネットで見れました。
Robinson, G. S. (1988) The systematic position of Thermocrates epischista Meyrick (Lepidoptera: Tineidae) and the biology of the Dryadaulinae. Nota Lepidopterologica, 11, 70-79.
PDF(BioStor)

イラストしか見てませんが、微妙に違っているような気もしますね…。
この蛾は1934年一色さんが九州で見つけた1個体を元に、Meyrickさんが記載し、そのホロタイプは腹部が無くなっており検証できない。どうしようもないので香港で見つかった個体を元に再記載したような?
せめて九州で見つけてほしかったです。


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コメント

“?ヒメツマオレガ ?Dryadaula epischista (Meirick, 1936)” への5件のフィードバック

  1. Hepotaのアバター

    属を移動したときの論文がネットで見れましたので追記しておきました。

  2. ezo-aphidのアバター
    ezo-aphid

    こんばんわ。
    論文を拾い読みしてみました(間違って読んだかも)。
    面白い点がいくつか。1)雄の交尾器が左右不相称らしい(交尾姿勢が変わってる?)、2)雌雄ともにダンスをする(?葉面で横ばい風に小さなサークルを作るように、15分以上も続く)。そういう蛾は少ないそうです(所属は忘れましたが、ササの葉上で見たような記憶がおぼろげに・・・・)。3)ワインセラーにいた、とか、枯れ木・地衣類・糸状菌が多い所にいる、てなことが書いてあったような・・・、なに食ってるのかな。
    この蛾のダンスを見ましたか?

  3. Hepotaのアバター

    ezo-aphidさん、こんばんは。
    生態の記述はDryadaulinae亜科のもので、踊ると書いてあるのは別種のChoropleca terpsichorellaです。たぶん。
    ヒメツマオレガの生態はよくわかっていないようで、メスも見つかっていないような?

    この蛾が動いているのは見た記憶が無いですが…
    ミクロ蛾の中には踊る(というか走り回る)種類は多いです。
    飛んで来て止まるときに、しばらく走り回ってから、休止姿勢に移行します。
    走り回るのが趣味みたいなヤツもいます。
    どういう理由かはぜんぜんわかりません。
    クサモグリガ(?)のダンス
    走り回っているところを撮影したら口吻を伸ばしていた

  4. ezo-aphidのアバター
    ezo-aphid

    すみません、そのとおりですね。ちゃんと読みとってませんでした。
    ダンス(旋回歩き)がD.terpsichorellaに独特なのか、亜科内の他種にもあるのか不明としてますね。(先の 1)に書いたスラウェシのMomphidaeの場合は、トビムシ!のまねかもと推定してますが)。Robinsonさんも、このダンスの意味は判りかねる、としてますね。
    Dryadaulaの交尾姿勢は通常と変わらない。交尾器の不相称はダンスと関連があるかも、と考えたようです(・・・・ダンスは他種にも一般的なようなので、これにも無理がありそう)。

  5. Hepotaのアバター

    妄想ですが…
    実は不規則に動いていた方が安全ということではないでしょうか? ハエトリグモ等の捕食者は、直線的な動きは予測して飛びかかれるけど、回転している獲物はうまく捕らえることができない。
    飛んで来て葉っぱに止まるときは、安全確認のためにしばらく走り回っている。
    水や甘露を探すときも。
    どうやって検証すれば良いのかわかりませんが。

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