2014年2月2日追記: 不安なのでタイトルに?をつけておきました。
日本産蛾類標準図鑑III 入手しました。
A4, 359ページで値段は¥26,250ナリ。
ミクロ蛾のうち、ハマキやメイガ以外が収録されているようです。
標準図鑑は全部で4巻に分かれるようですが、総ページ数は大図鑑からあまり増えていないようです。研究もあまり進んでいないようなので、内容もそれほど変わっていないかもしれません。
図版は大図鑑と変わらず、下唇鬚や触角に特徴があっても、まったくわかりません。紙媒体だとデータ量の制限があるでしょうから、DVDやネット上に図鑑を構築して欲しいですね。
昔、不明だったものを見直してみようと思います。
まず、ヒロズコガ科の不明種ですが、やはりヒメツマオレガでよさそうです。大図鑑には前翅のモノクロ写真が載っていたのですが、よくわかりませんでした。
夏に多摩丘陵で普通に見ました。小さいのと形が蛾っぽくないので見つけるのが難しいかもしれません。低い草の葉上にいます。
下唇鬚は内側に曲がっています(下図赤い矢印)。この特徴をもっているのは、ヒロズコガ科、クサモグリガ科、ニセマイコガ科あたりです。触角にはブチ模様があり、一部その幅が広いです(下図青い矢印)。
2008年7月31日、東京都稲城市、前翅長約3.3mm
以前はツマオレガ亜科にしまわれていましたが、標準図鑑では
「Dryadaulinae スジモンヒロズコガ亜科」に置かれています。外観での特徴として下唇鬚の先端はへら状と書かれていました。
—2013年4月20日追記—
詳しい論文がネットで見れました。
Robinson, G. S. (1988) The systematic position of Thermocrates epischista Meyrick (Lepidoptera: Tineidae) and the biology of the Dryadaulinae. Nota Lepidopterologica, 11, 70-79.
PDF(BioStor)
イラストしか見てませんが、微妙に違っているような気もしますね…。
この蛾は1934年一色さんが九州で見つけた1個体を元に、Meyrickさんが記載し、そのホロタイプは腹部が無くなっており検証できない。どうしようもないので香港で見つかった個体を元に再記載したような?
せめて九州で見つけてほしかったです。
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