長坂蛾庭

2014年3月6日

蛾を狩る蜂

カテゴリー: 1.自然観察, チョウ目, ハチ目, — Hepota2 @ 22:03

ずいぶん昔に撮影した写真です。
ホームページにも載せていたのですが、蜂が好きの掲示板に問い合わせてある程度所属が判明したので再掲します。


2007年8月1日、東京都稲城市、体長約8.1mm。

蜂が好きの管理人さんによれば、クビワギングチ (Lestica collaris)の可能性が高いということです。

当時は蛾の生態写真を主に撮影しておりまして、このガを撮影しようとしてカメラを構えていました。すると、このハチが飛んできて蛾の周りをフラフラ飛びはじめました。『じゃまだなぁ』と思っていたら、突然蛾に襲いかかりました。「えっ?」と思い興奮しながら何枚かシャッターを切って、そのうち一枚だけピントが合ったのが撮れました。
あれから、同じようなシーンには出会ってません。

—2014年3月10日—
クビワギングチの原記載を見つけたので追記しておきます。
松村松年 (1912) 『続日本千虫図解』 巻之4 p.174-175, 第53図.
国会図書館の近代デジタルライブラリーでも見れますが、BHLの方が使いやすくて早くて奇麗です。
テキスト

ezo-aphidさんからコメントがありまして調べましたが狩蜂生態図鑑p.129のクビワギングチバチは別種っぽいですね。どこに報告すればよいのかな。
→とりあえず、蜂が好きの掲示板にコメントしておきました。

—2014年3月14日ー
誤同定の件はezo-ahpidさんが出版社に連絡してくれたそうです。

10件のコメント »

  1. お久しぶりです。観測以来の大豪雪で大変でしたね。

    先日入手した「狩り蜂生態図鑑」129頁にも載っているので、見くらべてみました。
    あきらかに両者は違います(・・・・図鑑の方が誤同定なのでしょう)。
    狩り蜂の獲物は1種とは限らないのですが、その選択基準が蛾のサイズなのか、居場所なのか、よく判りません。
    広範な蛾の種類が判る人が調べると、なにか判ってくるように思うのですが・・・・。

    コメント by ezo-aphid — 2014年3月7日 @ 19:11

  2. ども、お久しぶりです。2月は半分ぐらい雪かきをしていたような気がします。

    図鑑と違ってますか。図鑑でさがしていたらわからなかったかもしれませんね。とりあえず蜂が好きさんに報告しておきますか。

    どうやって獲物を認識しているのかはずっと気になっていましたが、狩蜂生態図鑑が近所の図書館においてあるので、とりあえず見てみます。

    コメント by Hepota2 — 2014年3月7日 @ 20:10

  3. 狩蜂生態図鑑、借りてきました。
    ご指摘の通り全然違いますね。最近出版される図鑑って、なんだか間違いが多いような気がします。
    どうやって獲物を見つけているのかは、実験してみるとなにかわかりますかね。巣の近くに蛾の死骸を置いて観察するとか…

    コメント by Hepota2 — 2014年3月10日 @ 18:49

  4. 「日本千虫図解」がデジタルで見られるんですねー、知りませんでした。
    ファーブルさんが試したゾウムシ専門のフシダカバチでは、与えられた老齢のゾウムシ成虫には興味を示さなかったとのことです。死体では幼虫の餌にはなりませんし無理でしょうね。獲物お持ち帰りの蜂を追跡して、(たぶん朽木内の坑道にある)巣を見せてもらうのが一番なのですが・・・・・。
    蛾の成虫専門の狩り蜂は、たぶんLestica属の8種(本州では3種)に限られると思うのですが、それらの種ごとに餌の蛾種を区別してるのか、という点も気になります。

    コメント by ezo-aphid — 2014年3月11日 @ 23:00

  5. 追伸です。「ギングチバチ亜科の生活史」Biology of the Japanese Crabroninae (Tsuneki・1960、福井大学学芸学部紀要、自然科学II 10: 1-52, Pls.I-IV.)を見つけてきました。
    蛾類成虫を狩るのはLestica属のほかに、Ectemenius spinipe ジョウザンギングチがいて、Crossocerus vagabundus ガガンボギングチ が本命のガガンボのほかにたまにシギアブ科やハマキガ科も餌とするそうです。クビワギングチはハマキガ科を主とするようで、(あくまで1事例ですが)ほとんどが抱卵中の雌一種のみ、だったそうです。巣内の蛾類は鱗粉が脱落してるそうで、同定には難儀をしてることが窺えます。ホッカイギングチ Lestica alata の獲物は、写真などから見て小型のヤガ・ヒメハマキ・ハマキガ・ツトガなどですが、種の同定はほとんどできていません。

    コメント by ezo-aphid — 2014年3月12日 @ 19:13

  6. 蛾の種を同定した報告によると、ハチの巣で雌の帰りを待って獲物を取り上げたそうです。蛾を知ってる人なら(付近の発生状況と突き合わせるなどすれば)取り上げなくても判るかもしれません。ただし、狩り場と巣の距離は数百m以上というのは、珍しくなさそうです。持ち帰る時間帯と獲物種との関係をみれば、飛翔中を狩るものか見当がつきそうですね。

    「クビワギングチバチの誤同定」については、学名の誤植などのついでに全農教の編集部にメールしておきました。著者に打診して判断してもらい、正誤表で修正されることになると思います。

    コメント by ezo-aphid — 2014年3月13日 @ 21:34

  7. ezo-aphidさん、情報ありがとうございます。

    ギングチバチ亜科の検索表が『つねきばち』13号に載っているようです。
    http://kawamo.co.jp/roppon-ashi/sub219.htm

    あと、寺山守先生のサイトに検索表が載る予定みたいですが…
    http://terayama.jimdo.com/

    いろいろな種類の蛾を狩るようですね。形はあまり関係ないのかもしれません。

    飛んでいる蛾を狙うというのは、なんとなく可能性が低いような気がします。
    少なくとも今回観察した例では、昼の2時に止まっている蛾を襲いました。

    「複眼を見て判断している」のかとも思いましたが、ネットで見れるハンマーさんの写真ではホソバを襲ってますね。

    死骸の件ですが、ファーブル先生の著作は読んでないのではっきり言えませんが生きた状態にそっくりだったかどうかが重要だと思います。普通に死んだ状態で実験されたのなら、生きた状態にそっくりの死骸や模型が使える可能性は残っていると思います。また、ゾウムシが死んだフリをするのは、そういう意味なのかもしれません。

    まっ、いつか解明されることを楽しみにしておきたいと思います。

    図鑑の誤同定の件、連絡ありがとうございます。正誤表に載れば良いと思いますし、改訂版が出たときに直ることでしょう。とても興味深い写真が沢山載っている図鑑なので、手元に置いておきたいです。

    コメント by Hepota2 — 2014年3月14日 @ 10:12

  8. 寺山守先生サイトの検索表(とカラー写真):
    多くの狩り蜂類などに関する報文が、ここにまとめられていることは気づきませんでした。「つねきばち」は絶版が多いし、国会図書館にコピーを依頼しなきゃダメ、と思ってたところだったので、とてもありがたいです。「準備中」のグループに興味深いものがあるので、楽しみに待つことにします。ありがとうございました。

    コメント by ezo-aphid — 2014年3月14日 @ 20:53

  9. すみません、ゾウムシの件は死骸ではなくて老齢と書いてありましたね。
    どうやって判断しているのでしょうね。

    コメント by Hepota2 — 2014年3月14日 @ 21:28

  10. 出版社編集部から連絡がありました。
    正しいクビワギングチの写真は、HPの正誤表に追加して載せるそうです。
    129頁の誤同定の写真は、その下のクビナガギングチと同個体で、北海道層雲峡で撮ったものとのことでした(この内容は正誤表には載りません)。

    コメント by ezo-aphid — 2014年3月18日 @ 15:08

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