長坂蛾庭

シュンランのトゲコナジラミ

去年の春ツイッターにて、ああーうさん(岡山県)からシュンランでトゲコナジラミを見つけたとの投稿がありました。その状況を撮影した写真をお借りしました。

この時検体を送ってもらったのですが標本がうまくできなくてそのままになってたのですが、今年Acleris(兵庫県)さんから別途検体を送ってもらいました。これも何度か失敗してあまりうまくできてないのですが、とりあえず現状の標本の写真をアップしておきます。少し検討してみましたが、良くわかりませんでした。

比較のため、以前おちゃたてさんからいただいたカラタネオガタマのトゲコナジラミと、今年府中に行った時にヒサカキから採集したトゲコナジラミの標本写真も一緒にアップしておきます。

以下の標本写真は全て♀です。画像はクリックすると拡大表示されます。全て深度合成しており、背面と腹面がごちゃごちゃに混ざっている場合があるので、鵜呑みにはしないでください。

なお以前カラタネオガタマのトゲコナジラミは以前、ミカントゲコナジラミだろうという記述をしたことがあるのですが、忘れてください。かなり適当に判断してました。すみません。

ヒサカキ(Eurya japonica)のトゲコナジラミ♀。

カラタネオガタマ(Magnolia figo)のトゲコナジラミ♀

シュンラン(Cymbidium goeringii)のトゲコナジラミ♀

参考文献としては、チャトゲコナジラミの記載論文 Kanmiya2011 が役に立つと思うのですが、どうも良くわかりません。この論文ではチャノキとサザンカにつくトゲコナジラミをサンプルとして使用しているのですが、ヒサカキのトゲコナジラミは調べていないようです。なんか違ってるんですが。

いくつか引用しておきます。

Kanmiya2011 p.28より引用。

Kanmiya2011 p.31 より引用。G,Hがチャトゲ、I,Jがミカントゲです。ワックスの量はチャトゲの方が少ないようです。

Kanmiya2011 p. 33 より引用。Eがチャトゲ, Fがミカントゲです。

眼点の位置について比較してみましたが…

良くわかりません。

他の形態も良くわからないので、とりあえず今回はここまでとしておきます。

参考文献
Kanmiya, K. & Ueda, S. & Kasai, A. & Yamashita, K. & Sato, Y. & Yoshiyasu, Y. (2011) Proposal of new specific status for tea-infesting populations of the nominal citrus spiny whitefly Aleurocanthus spiniferus (Homoptera: Aleyrodidae). Zootaxa, 2797, 25-44. — PDF(ZOOTAXA)


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