長坂蛾庭

元祖マダラカエデコナジラミ

先日清里に行ったときにハウチワカエデのコナジラミを採ってきたんですが、その中に1匹マダラカエデコナジラミの記載とよく一致した個体が混ざっていました。

これです。数字は腹節の番号です。

以下は原記載takahashi1952からの引用で、斑紋に関する部分です。

Pupa case: Pale yellowish brown, with a large faintly dusky submarginal patch at the base of abdomen on each side, this patch reaching the body margin and the anterior part of the 4th abdominal segment; a large similar patch also present at the hind end laterad of the vasiform orifice on each side, this patch apart from the orifice, extending to the posterior part of the 6th abdominal segment and the posterior margin of body.

下はアヤシイ訳です。

蛹殻: 淡黄褐色、大きくて薄い農色の亜縁部の紋が第1腹節の両脇にあり、この紋は外周部と第4腹節の前部に達する; 大きくて似たような紋が管状孔の両脇にあり、この紋は管状孔から少し離れており、第六腹節の後部と後ろの外周部に達する。

なんか、ぴったりですね。

ハウチワカエデのコナジラミがいたのと同じ木にいました。腹部の右側が白っぽくなっていますが、これはワックスです。頭部と腹部左側のワックスは取れちゃってます。たぶん死骸です。検鏡してませんが、ハウチワカエデのコナジラミと同種なのかもしれません。ハウチワカエデのコナジラミは無紋で大きいのと小さいのがいるので、性差では無いようです。これから検鏡してみますが、とりあえず一報ということで。

そうすると、そらさんのが何なのかわからなくなりました。同種か近縁種と思われますが、検鏡しないと無理そうです。安易に同定してしまってすみません。

引用文献:
Takahashi, R. (1952) Aleurotuberculatus and Parabemisia of Japan (Aleyrodidae, Homoptera). Miscellaneous Reports of the Research Institute for Natural Resources. Tokyo , 25, 17–24.


投稿日

カテゴリー:

, , ,

投稿者:

タグ:

コメント

“元祖マダラカエデコナジラミ” への2件のフィードバック

  1. そらのアバター

    こんばんは、

    モミジの葉の裏は、ちょくちょく覗いているのですが、今年は本当に収穫が無いです。
    「同種か近縁種と思われますが、検鏡しないと無理そうです。」と言うことは、見つけたら送ってきなさいと言うことのようなので、見つけたら連絡するようにしましょう(^^)。
    しかし、今年はまだコナジラミに出会うことが非常に少なく、時期的にもう少し気温が下がった方が良いのかも知れません。

  2. Hepota2のアバター
    Hepota2

    そらさん、こんばんは。
    こちらもなんだか虫全般的に少ないような気がします。
    1年観察してきましたが落ち葉で越冬するコナジラミは夏頃からぼちぼち出現してだんだんふえているように思います。これからですかねぇ。
    送っていただけると、とってもうれしいです。
    よろしくお願いします。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です