長坂蛾庭

Dryadaula sp. ヒメツマオレガとその近似種

昔多摩丘陵で良く見たこのガだが、標準図鑑で見る限り Dryadaula epischista ヒメツマオレガしか似たのはいなかったのだが、2024年に詳しく調べた論文が出ていた。

Park J, Yagi S, Kobayashi S, Hirowatari T (2024) A new species of the genus Dryadaula Meyrick (Lepidoptera, Dryadaulidae) from Japan, with a redescription of D. epischista (Meyrick, 1936). ZooKeys 1217: 327-342. https://doi.org/10.3897/zookeys.1217.122695

D. epischista ヒメツマオレガは1936年にMeyrickという人によって日本の九州地方の門司から得られた♂1匹のみで記載され、その模式標本も腹部が失われていたため詳細が分からなかった。

その後、Robinsonという人が1988年に香港で得られた似た種を元に再記載したが、Park(2024)によればやはりこれは別種だったようだ。

Park(2024)では、日本の各地で得られた近似種について、かなり詳しく調べられているようで、模式産地で得られたものを D. epischista ヒメツマオレガとして再記載しており、新たに D. orientalis が新種記載されている。両者の区別は外見ではほとんどできなくて、交尾器を見る必要があるようだ。

ということで、多摩丘陵で見たガは Dryadaula sp. としておくのが良さそうだ。

別の話しだが、 最近 Dryadaula属に関する論文が出版されている。

Park, J., Oka, T., Yagi, S. & Hirowatari, T. (2026) An integrative taxonomic reassessment of Dryadaula Meyrick (Lepidoptera: Dryadaulidae) from Japan, with three new records and a redescription of Dryadaula trapezoides (Meyrick). Zootaxa, 5878 (3), 345–365. https://doi.org/10.11646/zootaxa.5878.3.2

ここでは新たに3種が日本新記録として記載されており、また D. trapezoides マメヒロズコガが再記載されている。※これらはヒメツマオレガとはまったく外見が異なる。

ということで、2026年現在、日本から記録のあるDryadaula属は以下の6種となっている。※他にもあれば連絡ください。

  • D. epischista (Meyrick, 1936) ヒメツマオレガ
  • D. orientalis Park & Yagi, 2024
  • D. trapezoides (Meyrick, 1935) マメヒロズコガ
  • D. angustivalva Lee, Hoare & Yang, 2023
  • D. caucasica (Zagulajev, 1970)
  • D. multifurcata Gaedike, 2000 

以前にもこれに関する記事を書いたのでリンクしておきます。


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コメント内に挿入してもらっていた『takoyaki』は不要になりました。

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