長坂蛾庭

2019年11月25日

アラカシコムネアブラムシとサラマオコムネアブラムシその2

カテゴリー: 1.自然観察, アブラムシ, カメムシ目, — Hepota2 @ 18:16

去年投稿したアラカシコムネアブラムシとサラマオコムネアブラムシですが、青木先生から連絡があって論文になったそうなので、報告しておきます。

こいつですね。アラカシの葉にいろいろついているのですが全部同じ種だそうです。

論文はこちらからダウンロードできます。
Shigeyuki Aoki, et. al (2019) Dimorphic Sessile Apterae of the Aphid Neothoracaphis glaucae (Hemiptera) on the Evergreen Oak Quercus glauca.

前回にも書きましたが、アラカシコムネアブラムシと日本のサラマオコムネアブラムシは遺伝子解析の結果同種と判明したそうです。台湾のサラマオとは比較できていない模様。それもあってか学名はアラカシコムネアブラムシの方を採用したようです。

なお学名は日本昆虫目録とは異なっているのでご注意ください。

日本昆虫目録: Neothoracaphis saramaoensis (Takahashi, 1935) サラマオツブムネアブラムシ
Aoki et. al 2019: Neothoracaphis glaucae (Takahashi, 1958)

和名はどうするのでしょうと青木先生に問い合わせたところ考えてなかったそうです。「アラカシツブムネアブラムシ」が良いのかなとは申されていました。そのうちどこかで正式に名前が発表される日が来るのでしょうか。

2019年11月6日

シラカシの冬芽にいたムネアブラムシ

カテゴリー: 1.自然観察, アブラムシ, カメムシ目, — Hepota2 @ 19:00

シラカシの冬芽を撮影していたところ、なにやら怪しい黒い粒を発見しました。

拡大してみるとムネアブラムシっぽいです。冬芽と冬芽(あるいは葉柄)の間に食い込むようについていて、形がくさび形のようになってます。日の当たらない方はあまり黒くなってないですね。こんな形のアブラムシは初めてみました。

Dermaphis coccidiformis 無翅成虫

これは幼虫でしょうか?歩いてました。

少し調べて以下の論文を見つけました。
Aoki, S. et. al (2017) Dermaphis coccidiformis sp. nov. (Hemiptera), an aphid species with asymmetrically sclerotized apterae and “winter alates”.

アラカシの冬芽についている生体写真が載ってますが、そっくりですね。とりあえず、これということにしておきましょう。アラカシ、シラカシ、ウラジロガシで見られるようです。

検索するとBABAさんのブログに、有翅虫の幼虫と成虫が載ってました。

冬の間に有翅虫の幼虫と有翅虫が見れるようなので、観察してみたいと思います。

2019年11月5日

カラハナソウのアブラムシ

カテゴリー: 1.自然観察, アブラムシ, カメムシ目, — Hepota2 @ 19:00

カラハナソウの葉裏で見つけたアブラムシです。次の有翅虫2枚の親じゃないかと思います。

下は有翅虫の幼虫です。

アブラムシ入門図鑑のカナムグラ(カラハナソウと同属)に付くアブラムシから、モモアカアブラムシの方かと思ったのですが、ツイッターでだいすけさん(@enyumorihiro)から、Phorodon属の一種で未記載種かもしれないとのコメントをいただきました。

再訪してサンプルを採集してきました。葉はほぼ枯れていたのですが幼虫はまだ残っており、ケースに入れておくと羽化してきました。

だいすけさんによると産性虫(卵生雌を生む雌)と雄だそうです。

サンプルをだいすけさんに送ったので、結果が出るのを楽しみにしたいと思います。

2019年10月30日

ケヤキヒゲマダラアブラムシの交尾

カテゴリー: 1.自然観察, アブラムシ, カメムシ目, — Hepota2 @ 19:00

ケヤキの葉裏で交尾中のアブラムシを見つけました。たぶんケヤキヒゲマダラアブラムシ(ケヤキブチアブラムシ)だと思います。


■ ケヤキヒゲマダラアブラムシ Tinocallis zelkowae (Takahashi, 1919)

アブラムシの交尾はあまり見る機会が少ないですね。期間が限られているのでしょうか。

和名は、『アブラムシ入門図鑑』ではケヤキブチアブラムシになっていますが、日本昆虫目録ではケヤキヒゲマダラアブラムシになってます。

アブラムシ入門図鑑によると周年ケヤキで過ごすようです。卵越冬。産卵するところなども見てみたいですね。

2019年10月20日

バイカウツギのアブラムシ

カテゴリー: 1.自然観察, アブラムシ, カメムシ目, — Hepota2 @ 19:00

バイカウツギの葉裏で見つけたアブラムシです。

葉表が変色していてその裏にいました。

詳細は不明です。バイカウツギコブアブラムシとなにか関係があるでしょうか?

2019年9月24日

イタドリオマルアブラムシ

カテゴリー: 1.自然観察, アブラムシ, カメムシ目, — Hepota2 @ 19:00

イタドリオアブラムシ(たぶん)です。野辺山(標高1,300mぐらい)でクロウメモドキで見つけました。

■ イタドリオアブラムシ Macchiatiella itadori (Shinji, 1924)

アブラムシ入門図鑑によると一次寄主クロウメモドキと二次寄主イタドリとで寄主転換する系統と周年イタドリで過ごす系統があるらしく、寄主転換する系統は寒冷地においてのようです。クロウメモドキがやや標高の高いところに生えているようなので、それが関係しているのかもしれません。ネットではイタドリにいる写真が多いのもそのせいでしょうか。

2019年9月1日

ヤマハンノキのアブラムシ

カテゴリー: 1.自然観察, アブラムシ, カメムシ目, — Hepota2 @ 19:00

野辺山で見つけました。

ヤマハンノキにいたアブラムシです。

ツイッターに投稿したところだいすけさんから、「Pterocallis (Recticallis) nigrostriata (Shinji)の可能性がある」とのコメントを頂きました。

サンプルを見ていただけそうなので、近いうちに採りに行ってきます。

こちらは同じ葉っぱにいたので幼虫かなと思います。

なにかわかったら追記したいと思います。

2019年6月8日

アブラチャンとクロモジのアブラムシ

カテゴリー: 1.自然観察, アブラムシ, カメムシ目, — Hepota2 @ 20:00

アブラムシ入門図鑑のアブラチャンコブアブラムシが別種ではないかという件です。

以前アブラチャンで見つけたアブラチャンコブアブラムシと思しき方は、森津図鑑と一致していましたが、アブラムシ入門図鑑のものとは明らかに違っておりクロモジに付くとされていました。今回、茅ヶ岳周辺でクロモジに付く方を見つけることができましたので、両者の写真を並べてみたいと思います。

アブラチャンにつく方
5〜6月に撮影。角状管全体が黒い。


■おそらく アブラチャンコブアブラムシ Aulacorthum muradachi (Shinji, 1941) 森津図鑑に載っている方。

10月に撮影

クロモジに付く方
6月に撮影。角状管の先端だけが黒い。

■ クロモジのアブラチャンコブアブラムシ。おそらく未記録種。アブラムシ入門図鑑に載っている方。

以前拙ブログ2013年10月27日でezo-aphidさんからコメントをいただき、アブラチャンに付くほうが真のアブラチャンコブアブラムシ L. muradachiで、クロモジに付く方はよくわからんという意見をいただきました。同様の意見をツイッターでもだいすけさんから いただきました。

現在、だいすけさんが研究中らしいので、いつか判明することを期待したいと思います。

なお、日本昆虫目録では和名が変更されていますので、ご注意ください。研究が不十分な状態で和名をコロコロ変えるのはますます混乱すると思うのですが…
アブラチャンコブアブラムシ → ムラダチヒゲナガアブラムシ
アオキコブアブラムシ → アオキヒゲナガアブラムシ

参考:
[1] Miyazaki, M. (1971) A REVISION OF THE TRIBE MACROSIPHINI OF JAPAN (HOMOPTERA : APHIDIDAE, APHIDINAE). INSECTA MATSUMURANA, 34, 1-247. PDF(HUSCAP)
[2] 松本嘉幸 (2008) 「アブラムシ入門図鑑」 全国農村教育協会
[3] 森津孫四郎 (1983) 「日本原色アブラムシ図鑑」 全国農村教育協会
[4] 宮崎昌久他 (2016) 日本昆虫目録 第4巻 準新翅類

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