長坂蛾庭

Neotoxoptera属の一種


—2025年1月22日修正—
以前トックリアブラムシの一種かと思い『?タニウツギトックリアブラムシ Rhopalosiphoninus ?celtifoliae』としていましたが、ezo-aphidさんからご教示いただき、Neotoxopteraだろうということなのでタイトルおよび本文を修正しました。

昨日、清里を歩いてきました。

ニシキウツギにいたアブラムシです。

Neotoxoptera属の一種

角状管が中央で膨れているので、トックリアブラムシ属かと思って調べてみました。九大目録ではトックリアブラムシ属は日本で4種記録があるようで、そのうちタニウツギ属につくのはタニウツギトックリアブラムシだけのようです。おそらくそれだと思うので、?つきで名前を出しておきました。

タニウツギ属にいたことと翅脈が黒く太く見えることからNeotoxoptera ? weigeliae Lee & Seoが候補としてあがりましたが、翅脈が違うので別種のようです。

−参考文献−
Miyazaki, M. (1971) A REVISION OF THE TRIBE MACROSIPHINI OF JAPAN (HOMOPTERA : APHIDIDAE, APHIDINAE). INSECTA MATSUMURANA, 34, 1-247. PDF(HUSCAP)

杉本俊一郎・清野芳典 (2016) 日本産Neotoxoptera属アブラムシ3 種の記録. Rostria, 60, 1-6


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コメント

“Neotoxoptera属の一種” への8件のフィードバック

  1. ezo-aphidのアバター
    ezo-aphid

    翅脈が黒く太く見えるので、Neotoxoptera ? weigeliae Lee & Seo だろうと思います。寄主範囲など生態は判っていないようです。takoyaki
    本州では普通のネギアブラムシ N. formosana と同属ですが、こちらはネギ類に胎性雌しか見つかっていません。

  2. Hepota2のアバター
    Hepota2

    ezo-aphidさま、ご教示ありがとうございます。
    記事を修正した後で、翅脈が違っていることに気がつきました。aphidsonworldplantsの図やRostria No.60の図は径分脈が中脈と融合していますが、私が撮影したものは分離してます。モルフの違いでしょうか?
    https://aphidsonworldsplants.info/Fig_61/

  3. ezo-aphidのアバター
    ezo-aphid

    すみません、ご指摘の通りです。杉本(2016)Rostria 60 :1-9. には、翅脈が分離した2種 ( N. oliveri キンセンカアブラムシ、N. violae スミレサビイロアブラムシ ) と共に、N. weigeliae も翅脈が図示されています。これに従うと「 N. ?abeliae Takahashi 」 とする方が妥当ですね。 takoyaki
     ただし、後者はウツギ Deutzia crenata から得られた(少数の?)幹母と有翅虫を元に、なぜか abeliae と命名したものです (植物の同定に迷いがあったか?)。翅脈の安定性には疑問もあるので、両者の生活史を把握して全てのモルフを比較・検討すべきと思っています。とりあえずは2次寄主(夏世代)を特定するのが課題ですね。

  4. Hepota2のアバター
    Hepota2

    とりあえずNeotoxopteraの一種としておきます。春になったらちょっと見に行ってみます。

  5. ezo-aphidのアバター
    ezo-aphid

    有難うございます。N. abeliaeは、大阪府の金剛山では4月30日に採れていますのでご参考までに。この種は、追加の採集記録を見た覚えが無く、私には「幻のアブラムシ」です。主要な一次寄主が、実はWeigelaと判るだけでも生態解明の重要な手がかりになります。takoyaki
     開花期以外に採れたアブラムシは寄主植物を同定しがたく、アブラムシの報文では、保育社の図鑑が ”普及” してからは減ったように思います。進士さんの記録した新種が現代に伝わらない理由は、タイプ標本が残っていない事と、寄主植物名の間違いが主な原因です。

  6. Hepota2のアバター
    Hepota2

    見ていただけるようならサンプルを採集しておきますが、いかがいたしましょう?

  7. ezo-aphidのアバター
    ezo-aphid

    お申し出、有難うございます。N. weigeliaeと思しき秋世代が、手元の比較材料です。春世代が得られたら、原記載と比較できます。takoyaki
     右側の写真には、有翅虫がもう1頭写っているようです。秋の世代は、Weigelaで容易に(多数)見つかるのでしょうか? 近所にWeigelaが多いのなら、まずそれから探してみるのが得策です(DeutziaとAbeliaも候補であるものの、見かけたら葉裏を見る程度で)。葉の変形や脱色があると探索が容易になりますが、そうとも限らないはず。 
     ・・・・・試行の95%はハズレるので、お散歩ついでの下見とお考え下さい。

  8. Hepota2のアバター
    Hepota2

    Weigelaは多くはありませんが、ぽつぽつ見つかります。Weigelaに付く虫に関してまだあまり調べてませんし、コナジラミも付くので注意してみます。

コメント内に挿入してもらっていた『takoyaki』は不要になりました。

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