長坂蛾庭

イタヤミドリケアブラムシ? Periphyllus viridis?

いったん投稿した後、名前がわかりましたので書き換えました。

その後ezo-aphidさんから、確定はできないとのコメントをいただきましたので、?つきにしておきました。

5月2日、武蔵野公園で撮影しました。トウカエデで多数見られました。埼玉の農作物病害虫写真集にそっくりなのが載ってたので、イタヤミドリケアブラムシということにしておきます。Key to Japanese Species of Periphyllus, with Descriptions of Four New Species and a New Subspecies (Homoptera, Aphididae)に、Periphyllus属の検索表が載ってますので(20年前のものですが)、厳密に知りたい方はそちらをご覧ください(私は見てません)。
和名は日本原色アブラムシ図鑑にしたがいました(ちなみにこの図鑑には本種の写真は載ってません)が、イタヤニタイケアブラムシという名前も使われているようです。
モミジニタイケアブラムシと同属で、夏は別の形態をとり、夏眠するようです。

翅脈がわかりにくいですが、通常型です。有翅型の体長は約2.5mmです。情報が少ないので、もう少しまともな写真を撮ってこようかと思います。

写真1 イタヤミドリケアブラムシ? 有翅成虫
Periphyllus viridis?

いろいろです。越夏型と思われる個体も写ってますが、とても小さくて薄いです。

写真2 イタヤミドリケアブラムシ?
Periphyllus viridis?

越夏型と思われる個体です。体長は約0.6mmです。自然観察大学によると、カエデ類は夏に栄養状態が悪くなるので、越夏型の幼虫で夏眠するらしいです。

写真3 イタヤミドリケアブラムシ? 越夏型
Periphyllus viridis

—2011年5月14日—
もう一度見に行ってみましたが、通常型はすでにいなくなってました。越夏型は多数見られましたが、やや雰囲気が変わっているような気がしました。中央の個体はあるいてました。

同じ公園にあるイタヤカエデにも、越夏型の幼虫が多数見られましたが、大きさと雰囲気がやや違うような気がしますので、別種かもしれません。こちらは葉表にもみられました。トウカエデの方は葉裏しかみてませんが、こちらは幼木であったこともあって表の方が見やすい位置にあったので。


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コメント

“イタヤミドリケアブラムシ? Periphyllus viridis?” への3件のフィードバック

  1. Hepotaのアバター

    写真を追加しました。

  2. ezo-aphidのアバター
    ezo-aphid

    国内のPeriphyllus属の多くは褐色のようなので、種名のviridisは有力候補です。ただし、ご紹介の文献には新種の生体時の色彩が記述されていませんので、確定にはスライド標本を検索表に充ててみる必要があります。
    越夏型の「違う雰囲気」は、1齢幼虫の歩行期と定着期の違い?でしょうか。越夏型で同定できる、という報告は、残念ながら国内にはありません。ちなみに、体周にある平たい葉片は、毛が変形したものということです。これは生存に有用な形質とは思うのですが、どのように役立つのかちょっと想像できません。

  3. Hepotaのアバター

    ezo-aphidさん、情報ありがとうございます。はっきりしないでしょうか? いちおう?付きにしておきますね。葉片は防御に役立っているような気がしますが、どうなんでしょうね。

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