長坂蛾庭

イタビカズラアミメムネアブラムシ Reticulaphis foveolatae (Takahashi, 1935)

2017年12月16日 ― 日本昆虫目録に和名が載っていたので修正しました。

先日行ってきた静岡県の有度山で見つけました。

イタビカズラに初めて見るムネアブラムシがいたので調べてみました。

ホストですがイタビカズラだと思います。

葉裏に黒い小さな粒が付いていたので拡大すると、ムネアブラムシ族のようでした。

少し採集して持ち帰っていたのですが、今日見ると産仔している個体がいました。黄色っぽいのは幼虫でしょうね。

ネットでいろいろ調べまして、Reticulaphis foveolatae (Takahashi, 1935) で良さそうに思いました。Takahashi1958 [pp.12-13, Reticulaphis fici foveolatae]にイラストが、Yeh&Ko&Hsu2008 [pp. 40-42]に生態写真と標本写真が載っています。まぁ色とか大きさとか図とかしか見てないんですけど。

Takahashi1958によれば、日本では下関、江ノ島、白浜(和歌山県)、河内長野(大阪)で見つかっているようなので、わりと広く分布しているようです。

以下調べた手順を簡単に書いておきます。

イタビカズラの学名は「樹木の葉」ではFicus nipponicaになってますが、YListではFicus sarmentosaになってます。「樹木の葉」はAPG IIIにしたがっているらしいので、かなり最近に変更されたのかもしれません。

APHIDS ON HTE WORLD’S PLANTSでFicus sarmentosaにつくアブラムシを調べます。
このページ
で調べると3種類載っています。そのうちムネアブラムシ族はReticulaphis foveolataeだけです。

Aphid species fileのReticulaphis foveolatae のページを見ると文献が見つかります。

文献はCiNiiで検索すると見つかります。

普通はここで文献が見れないことが多いのですが、今回は運よくオープンアクセスで見ることができました。

【参考文献、WEBサイト】
[1] 林 将之 「樹木の葉」 山と渓谷社
[2] YList
[3] APHIDS ON THE WORLD’S PLANTS
[4] Aphid Species File
[5] CiNii
[6] Takahashi, R. (1958) Thoracaphis and some related new genera of Japan (Aphididae, Homoptera). Insecta Matsumurana, 22(1-2), 7–14. PDF(HUSCAP)
[7] Yeh & Ko & Hsu (2008) Review of the East-Asian genus Reticulaphis (Aphididae: Hormaphidinae), with two new species. Zootaxa, 1782: 34-48. PDF(ZOOTAXA)


投稿日

カテゴリー:

, , ,

投稿者:

タグ:

コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です