9月14日、野辺山方面、カバノキ属の葉裏で見つけたアブラムシです。


ホストは幼木だったため悩みましたが、ヤエガワカンバのようです。葉柄に毛があり、樹皮が大きくめくれています。葉っぱはシラカバに似ていますが、シラカバの葉柄には毛がなく(『樹木の葉』)、また樹皮もこれほど派手にはめくれないようです(近くで見たシラカバのひこばえを見ると)。また親木がすぐ近くにありました。




ヤエガワカンバは日本では北海道の一部と八ヶ岳周辺でしか見られませんが、野辺山あたりでは割と普通に見られます。
ツイッターに投稿すると、Daisukeさんからカバヒゲナガマダラアブラムシの可能性がありそうとい情報をいただきました。ネットにあまり情報が無いので、詳しく調べてみたいと思います。
10月5日、雄らしき個体が見られました。


10月12日、卵生雌が多く見られました。枝の先の冬芽に見られた卵はおそらくこいつらのものだと思います。少しいびつな形をしていました。


サンプルをDaisukeさんに送って見ていただきカバヒゲナガマダラアブラムシ Calaphis similis Quednau, 1979 と同定していただきました。このアブラムシの生態写真は以下のサイトで見れます。色が違いますが、赤い斑紋が見られるのは秋の個体らしいです。
Calaphis similis < InfluentialPoints.Com
Aphids on the World’s Plantsによると、記録されているホストは Betula costata (チョウセンミネバリ) , B. davurica (ヤエガワカンバ), B. mandshurica (シラカバのシノニム), B. platyphylla var. japonica (シラカバ)です。発見場所周辺にはシラカバもぽつぽつ見られますが、シラカバではこのアブラムシは発見できてません。
ヤエガワカンバに付く虫は少し調べてみたいと思うので、来年も継続して観察したいです。

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