5月8日、ヤマコウバシの葉を巻いているイモムシを見つけました。観察を始めます。



5月12日、少し大きくなったのがいたので採ってきましたが、動きがなくておかしいです。

5月15日、元気の良さそうなのがいたのでこちらも採ってきました。

5月24日ごろ、どちらも蛹化したようですが…


5月27日、様子がおかしかった方から寄生蜂が出てきました。ヒメバチのようです。

6月5日、後から採ってきたほうが無事羽化しました。標準図鑑で調べたところEudemopsis属のようでしたが、ヤマコウバシをホストとする種は載っていませんでした。

■ コツマモンベニヒメハマキ Eudemopsis tokui Kawabe, 1974
ツイッターに投稿したところ、コツマモンベニヒメハマキではないかとの情報をいただきました。小学館のNEO昆虫図鑑、イモムシとケムシに載っているとのことで、図書館から借りてきて確認しました。子供向け図鑑とされているようですが、恐るべし情報量です。


ホストは最近判明したのかもしれません。残念ながら、文献情報までは載っていませんでした。とりあえず、問題なさそうなのでコツマモンベニヒメハマキとしておきます。
庭のヨモギで、けったいなイモムシを見つけました。ヨモギの毛をまとっているようです。



生きているかどうかよくわからないと思うので、ビデオを撮ってみました。脱糞シーンです。
ツイッターにアップしたところAclerisさんから、
日本産蛾類生態図鑑に「ナミガタフタスジアオシャクがヨモギの綿毛をまとう」と同じヨモギ喰いのヨツメアオシャクの解説に付記されてました。ヨツメは葉の小片をまとうようです。
とのコメントをいただきました。
情報が見つからなかったので飼育開始です。
途中写真は撮りませんでしたが、食べるのはヨモギの葉っぱ全体のようです。カモフラージュするためにヨモギの毛を使うみたいでした。
6月22日、羽化しました。DMJの写真や海外の写真とかを見てみましたがナミガタフタスジアオシャクで良さそうです。

■ ナミガタフタスジアオシャク Thetidia smaragdaria (Fabricius, 1787)
List-MJ2によると日本にいるのは亜種 subsp. amurensis のようです。
ご無沙汰しております。
写真は撮っているのですが、とりあえずツイッターに載せてそこで力尽きるという状況になってます。
ツイッターの情報はいつ消えるかわからないので、できるだけこちらにも載せようと思っているのですが…
5月5日、庭のモモにコマユバチの繭がついているのを発見しました。

ホストと思われるシャクガ科の幼虫はまだ生きていました。例のゾンビ化して操られるという状況じゃないかと思います。
5月13日、ほとんど羽化して脱出しているのを見つけました。この2日前までは変化がなかったので、一気に羽化したようです。


まだ少し残っていそうだったので、繭を採集してケースに入れておいたところ、何匹か羽化してきました。成虫の写真です。

あまり詳しく調べる気はなかったのですが、翅脈だけは見ておきました。

似たような繭を作るタテハサムライコマユバチというのをネットで見つけたのですが翅脈はかなり違うようなので別属っぽいです。
これらの写真をツイッターに投稿したところ、コマユバチを研究されている藤江隼平様( http://himebati.jimdo.com/)より、サンプルを提供してほしいという要望をいただきましたので、お送りしたところ以下のようなコメントをいただきました(転載許可を得ています)。ありがとうございます。
お送りいただいたサムライコマユバチは検鏡の結果、Diolcogaster属の一種と考えられます。
本属は日本から2年前に初めて記録されたばかりですが、相当数の日本未記録種、未記載種がいます。いただいた種は、これまでに記録された種とは異なっており、少なくとも日本未記録種、あるいは未記載種の可能性があります。
とりあえず今回はここまで。なにか進展がありましたら追記したいと思います。
甘利山に行ってきました。標高1,731mですがすぐ下まで車道が延びていて駐車場から30分ぐらいで山頂までいけます。甘利山は山頂付近がレンゲツツジで覆われていることで有名ですが、この時期はとくに見るものはありません。まったく期待はしていなかったのですが、歩いているとハマキガがちらほら飛び出ました。


標準図鑑で調べると、1枚目はゴマフミダレハマキの北海道産♀とほぼ斑紋が同じようですし、2枚めは長野県産の最初の♂に似ていますので、とりあえずその可能性が高そうです。日本でのホストの記録はハマナスですが、海外ではツツジ科も挙げられていました。レンゲツツジの可能性もありそうですね。
ダンコウバイにいたコハモグリガ亜科です。2種類いました。
1種目。

後縁1/4付近の褐色紋が特徴的と思うのですが、標準図鑑には載っていませんでした。みんな蛾のPhyllocnistis属未同定種の成虫写真5によく似ています。この仲間はあまり研究が進んでいないようです。
2種目。

ブドウコハモグリにやや近い気がしますがよくわかりません。
この仲間は翅の後ろに虫っぽい模様があって天敵からの攻撃を回避するのに役立っていそうですが、どうなんでしょうね。
一月遅れで書いてます。
飯盛山周辺で見つけました。
ミズナラの葉にマガリガ科の幼虫のケースと思われるものと、同じ大きさの食痕がありました。おそらくケースごと移動して表面を食べているのではないかと思います。

ネットで調べると飼育羽化されている方がおりました。お家を作っている写真は必見でしょう。
センスオブワンダふるイモムシケムシ
そらさんのブログにAclerisさんがコメントしている内容からホソバネマガリガで良さそうですね。
先日、大深沢川沿いの道を歩いているときに見つけました。

■トラフハマキ Acleris tigricolor (Walsingham, 1900)
標準図鑑で調べてトラフハマキのように思ったのですが自身がなくてツイッターに投稿したところ、Aclerisさんから「賛成です。図鑑によるとクロトラフは外縁と基部に黄色みは出ないとのことです。」という意見といただきましたので、大丈夫そうです。
灯火にはあまり飛来しないようで、ネットには写真が少なめです。
去年の秋に富士山の北側にある御坂峠というところに行ってきました。
その峠付近にハウチワカエデ(たぶん)がかなりの密度で生えていました。
そしてその葉を巻いている巣を複数見つけました。以前イロハモミジで見たハマキホソガの巣に似ていますが少し違うようです。


ツイッターにこの写真を掲載していたところ、@rnakad_acer氏より以下のようなコメントをいただきましたので、転載しておきます。
「ハマキホソガの古い巣ですね。ハウチワカエデを利用する種類は複数いるので種類まではわからないですが…」
とりあえず、少しだけ進歩。