CombineZという深度合成用のフリーソフトの存在は半年ぐらいまえに知ったのですが、大掛かりな撮影台が必要だろうと思って無視していたのですが、どうも位置のずれを合わせてくれる機能があるらしく、手持ちでも大丈夫か試してみました。
とりあえず結果です。画像をクリックすると大きくなります。
■E-410 + ZD 14-54mm F2.8-3.5 II リバース, 約6.7倍(13.4倍相当), F5, CombineZP 17枚合成
被写体はグミ(?)の葉裏にいたアブラムシです。体長は1.3mmほどです。黄色いのは卵でしょうか?なんでこんなところに?
ezo-aphidさんに教えていただきました。Capitophorus属の卵生雌だそうです。
■E-410 + ZD 14-54mm F2.8-3.5 II リバース, 約3.7倍(7.4倍相当), F5.6, CombineZP 14枚合成
こちらは家の壁にいた双翅目です。体長約2.3mmです。
こちらもezo-aphidさんに教わりました。クロキノコバエ科 Sciaridae の雌だそうです。
1枚目に使用した17枚の元画像をアニメーションGIFにしてみましたが、これだけずれていても自動的に補正されました。すばらしい!
クリックしてください。
撮影方法は、手で持った被写体を少しずつ動かしながら連写します。連写するにはストロボを小出力にする必要があるので、被写体の近くにヘッドを置き小さなディフューザを使うようにしますが、邪魔でやりにくいです。ただ小出力にした方がブレは少なくなると思います。動いている被写体は、もちろんダメです。絞りはある程度開いた方が解像度は上がるでしょうが、細かく動かさないと、ピントの合わない領域ができますが、手持ちではそんなに細かく動かせませんので、ほどほどにしておきます。この撮影方法専用ならば、自動絞りで無くても良いので、いろいろなレンズが使えそうです。コンデジの場合、連写でストロボが使えないと思うので、外部ストロボを使う必要があるかと思います。ストロボ光100%近くにしないとブレますが、コンデジは明るいので(同じ大きさに写す場合でも撮影倍率が低いため)、暗い場所でないとダメかもしれません。
2011年12月11日追記:必ずしも連写する必要はありません。ピント位置を変えて何枚か撮影すれば良く、現状の装備でもできると思うので、ぜひみなさんもお試しください。
CombineZはフリーソフトです。Alan Hadleyさんのサイトからダウンロードしてください。この記事を書いている時点での最新版はCombineZPです。一つ前のCombineZMの使い方が丸山宗利研究室 CombineZMの使い方に載っています。
私は新しいバージョンを使いました。やや使い方が変わっているようなので、補足しておきます。ドキュメントは読んでないので参考程度に。
(1) 1のボタンをクリックしてファイルを複数選択します。
(2) 2で”Align and Balance Used Frames (… “を選び、4のボタンを押す。位置のずれが補正されます。
(3) 2で”Do Stack”を選び4のGoボタンを押す。
(4) 5のボタンを押すとトリミングできます。
(5) 6のボタンを押してファイルに書き出す。
下はDo Stackが完了した時点の画像です。位置を合わせるため端の方が変になるので、少しトリミングします。
CombineZは今のところWindows専用です。WindowsXPで追加されたAPIを使っているようで、Windows2000では動きませんでした。
メモリと時間をすごく食うので先に画像を縮小しておいた方が良いです。私のマシンは6年くらい前のモデルでOSはWindowsXP、メモリは512Mバイトですが、1920×1440ピクセルに縮小してから処理すれば、メモリ的にはなんとかなりました。処理時間も1セットにつき5分はかかってないと思います。
色が変わるようなのですが、私のやり方がまずいのでしょうか。
しばらく遊べそうです。
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