長坂蛾庭

2018年5月25日

ミズキクロスジキジラミ Cacopsylla swidae Inoue, 2004

カテゴリー: 1.自然観察, カメムシ目, キジラミ, — Hepota2 @ 00:20

先日ミズキの葉で見つけました。
以前から探していたのですが、今回はじめて見つけることが出来ました。密度が低いのかもしれません。まだ羽化して時間が経っていないようなので色が薄いかもしれません。


■ ミズキクロスジキジラミ Cacopsylla swidae Inoue, 2004

まだ幼虫も複数見られれました。

本種は以前クロスジキジラミ C. melanoneura と考えられていましたが、別種と判断されて2004年に新種記載されたようです。

和名はおそらく翅脈が黒いところから名付けられたのだと思います。

参考文献:
[1] Inoue H. 2004 – Descriptions of two new species of the genus Cacopsylla (Hemiptera: Psyllidae) in Japan. Esakia 44: 143-152 [144]. PDF

[2] Psyl’list

2018年5月22日

ハコネキジラミ Cacopsylla hakonensis (Kuwayama, 1908)

カテゴリー: 1.自然観察, カメムシ目, キジラミ, — Hepota2 @ 15:33

今年の3月からハコネキジラミの観察をしてきましたのでまとめます。
途中の幼虫はあまり撮影しませんでした。

3月17日、葉が展開しはじめたアケビに集まっていた越冬成虫と、卵です。

4月28日、アケビの葉の上でワックスを出す幼虫です。近所のいろいろな場所でたくさん見られました。

5月10日、終齢幼虫でしょうか。

同日、成虫が出ていました。両方とも♀で、斑紋は変異があるようです。左側の個体の頭に乗っている赤いのはダニです。

■ ハコネキジラミ Cacopsylla hakonensis (Kuwayama, 1908)

学名はInoue2010で、Psylla属からCacopsylla属に移動されているようです。

文献についてはPsyl’listからどうぞ。

ハモリダニの脱皮

カテゴリー: 1.自然観察, ダニ, — Hepota2 @ 01:54

クロウメモドキのゴールを調べていたら中にハモリダニの脱皮繭がありました。

インターバル撮影を行ってタイムラプス動画を作ったのでご覧ください。
2秒間隔で撮影して30fpsで動画にしたので60倍速になってると思います。

インターバル撮影はOLYMPUS Captureという、カメラコントロールソフトを使いました。
999枚という制限を超えることができます。

2018年5月19日

クロウメモドキトガリキジラミ Trichochermes grandis Loginova, 1965

カテゴリー: 1.自然観察, カメムシ目, キジラミ, — Hepota2 @ 01:23

4月の終わりに、クロウメモドキのゴール内にキジラミの幼虫を見つけました。
以降継続して観察して成虫が出たので以下にまとめます。

4月28日、不明な樹木を発見しました。調べてみるとクロウメモドキのようです。

葉の縁を折りたたんだようなゴールがあります。

中を覗いていみるとキジラミの幼虫がいました。

5月4日: あんまり変わってませんでした。黄色っぽい方です。緑色のは別種です。

5月10日: 外を歩いていた幼虫です。スジボソヤマキチョウの幼虫がかなりないきおいで葉を食べていたので、追い出されたのかもしれません。

5月17日: 成虫が出てましたので成虫とゴールのついた枝を持ち帰って中を調べていたところ、中にいた幼虫が歩き出し、その後少し眼を離したすきに羽化を開始してました。

5月18日: これは採ってきた成虫の方で1日以上経過した状態です。

■ クロウメモドキトガリキジラミ Trichochermes grandis Loginova, 1965

日本から記録されているクロウメモドキにつくトガリキジラミは、クロウメモドキトガリキジラミだけで特徴もあうので、その可能性が高いと思います。ただ、かなり珍しい種のようであまり調べられていない気がします。厳密には詳しく調べたほうが良いのでしょうね。
とりあえず。

Miyatake1971には斑紋にかなり変異があるように書かれているのでご注意ください。今のところ(3個体)全面が茶色いパターンのみ発生してます。

― 参考文献 ―
Miyatake Y. 1971 – Notes on Psyllidae from Sado Island, Niigata Prefecture (Hemiptera : Homoptera).
. Bulletin of the Osaka Museum of Natural History 24: 5-14. PDF

Psyl’list

2018年5月18日

ヤマオオトガリキジラミ Epitrioza marginata Miyatake, 1978

カテゴリー: 1.自然観察, カメムシ目, キジラミ, — Hepota2 @ 01:22

少し前にアキグミと思われる樹の葉っぱの裏に初見のキジラミの幼虫を見つけました。以後継続して観察し種名がほぼ判明しました。

4月19日、まだ小さな幼虫を発見。

4月24日、少し大きくなってました。

花の付き方からアキグミではないかと思います。星状毛があるのですが、アキグミでも品種によっては星状毛のものもあるような…。

5月4日

5月15日、終齢です。かなり大きいです。なんかこの周辺の葉っぱに集まってついてました。

5月16日、終齢幼虫です。

5月17日、羽化して1日経過した成虫です。

■ ヤマオオトガリキジラミ Epitrioza marginata Miyatake, 1978

ツイッターに投稿して、専門家のYMiyaさまに見ていただいたので、ヤマオオトガリキジラミにほぼ間違いなさそうです。

日本で記録されているオオトガリキジラミ属3種はどれもアキグミ等につくのですが、幼虫の形や葉の付き方が違うので、簡易的には以下のようにして判別できるようです。オオトガリキジラミ: 幼虫はゴールを作る。サトオオトガリキジラミ: ゴールは作らない、葉の上につく。ヤマオオトガリキジラミ:ゴールは作らない、葉の裏につく。ただし未記載種もいるようなので注意したほうが良さそうです。

成虫での区別方法は前翅Rs脈が翅端から離れて終わり、前翅後縁に茶色い帯があることで他の2種と区別できるようです。

山陰地方のキジラミ図鑑にある学名と大きさが間違っているのでご注意ください。
学名の著者名Kuwayama→Miyatake、大きさ約4mm→約6mm。

― 参考文献 ―
Miyatake Y. 1978 – Notes on the genus Epitrioza of Japan, with descriptions of two new species (Homoptera: Psyllidae). Bulletin of the Osaka Museum of Natural History 31: 93-111. PDF

2018年5月14日

ヒゲクロキジラミ Cacopsylla nigriantennata (Kuwayama, 1908)

カテゴリー: 1.自然観察, カメムシ目, キジラミ, — Hepota2 @ 15:42

先日、ネジキの幼木と思われる木から見つけたキジラミです。

葉っぱです。4月29日撮影。

新成虫と思われる個体と産卵中の個体です。

■ ヒゲクロキジラミ Cacopsylla nigriantennata (Kuwayama, 1908)

ツイッターにアップしたところ、専門家と思われるYMiyaさんからヒゲクロキジラミと教えていただきました。

年一化ということなので、たまたま遅くまで産卵している個体が残っていたようです。
山陰地方のキジラミ図鑑によれば、越冬成虫の複眼が黒いと書かれてます。

後日、もう一度見に行って、複数の新成虫が羽化しているのを確認しました。

5月1日撮影。

幼虫は見つかりませんでしたが、葉柄の根本に葉が袋のようになっている部分があって、底に若齢幼虫の脱皮殻がいくつか見つかりました。

文献が見たい方は以下のサイトを参照してください。元記載のPDFが見れますがドイツ語のようです。
 Psyl’list

2018年5月3日

クロモジムネアブラムシその後

カテゴリー: 1.自然観察, アブラムシ, カメムシ目, — Hepota2 @ 00:55

以前に報告したクロモジムネアブラムシ Thoracaphis linderaeですが、あれからときどき見に行ってたのですが…

4月10日: 少し大きくなってました。

5月1日: ちょっと油断している間に全部大きくなってました。なおこのホストはダンコウバイです。

途中の状態を撮りたかったのですが、しょうがないですね。かなり多いので、また次の機会に。

2018年5月2日

カバハマキヒラタアブラムシ Hamamelistes betulinus

カテゴリー: 1.自然観察, アブラムシ, カメムシ目, — Hepota2 @ 01:14

今年の2月下旬、シラカバで妙なものを見つけました。

アブラムシっぽいのですが…
しばらく観察してみることにしました。

3月27日: かなり膨れてきました。

4月3日: 子供が生まれてました。

4月19日: 葉っぱにゴールが出来ています。裏では第一世代が子供を産んでました。

アブラムシ入門図鑑で調べると、カバハマキヒラタアブラムシ Hamamelistes betulinus (de Horváth, 1896) というのが見つかりました。

日本で記録があるHamamelistes属は3種です。文献[2]によると、H. miyabei マンサクイガフシアブラムシ の二次寄主は Betula maximowicziana ウダイカンバでありゴールの形も違うようです。もう一種の H. kagamii マンサクイボフシアブラムシの二次寄主は Betula grossa ミズメということなので、Betula platyphylla シラカバにつくのはカバハマキヒラタアブラムシとしておいて大丈夫そうです。

アブラムシ入門図鑑によると本種の生活環はかなり特殊なようです。

本種の生活環は特殊で2年で完了する。1年目は一次寄主のマンサクで幹母がサンゴ状の虫こぶをつくり、初夏から秋までをその中で過ごす。第二世代はすべて有翅型で二次寄主のシラカンバへ移住する。一年目の冬はシラカンバの枝上で、コナジラミ型の固着性幼虫が越冬する。2年目の春にその固着性幼虫から継承された世代がシラカンバの葉にコブを作る。晩秋には有翅胎生雌がマンサクに戻り有性世代を生む。これらが交尾後、2年目の冬を卵で越冬する。また二次寄主間を移動する有翅虫もいて、その場合はコナジラミ型の固着性幼虫で越冬しマンサクには依存しない。

― 参考文献 ―
[1] 松本嘉幸 (2008) 「アブラムシ入門図鑑」 全国農村教育協会
[2] Aoki, von Dohlen & Kurosu. (2001) Revision of the Japanese Species of the Aphid Genus Hamamelistes (Hemiptera, Aphididae, Hormaphidinae) Based on the Mitochondrial DNA Sequence Data. Entomological Science. 4(1):59-67. PDF
[3] Aphid species file
[4] Influential Points
[5] 宮崎昌久他 (2016) 日本昆虫目録 第4巻 準新翅類 pp. 99-100

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