続きはこちらクロモジムネアブラムシその後。
以前から気になっていたアブラチャンの幹につくムネアブラムシを高倍率で撮影してきました。この場所の周辺にはアブラチャンが多く、このアブラムシも多数確認することができました。
■クロモジムネアブラムシ Thoracaphis linderae Shinji, 1926
クスノキ科につくムネアブラムシは少ないようですが、難しいかな。
少し調べて、たぶんわかったので追記しておきます。
Aphids on the World’s Plantsでホストから検索して、Thoracaphis linderaeか、Schizoneuraphis himalayensisに落ちました。日本で記録があるのは T. linderaeで、おそらくこちらだろうと思います。
2018年1月26日追記: 青木重幸さまより「Thoracaphis linderaeで間違いないでしょう」とのコメントをいただきました。
調べ方を簡単に書いておきます。
Aphids on the World’s PlantsからHOST LISTS AND KEYSをクリック。アブラチャンの属名はLinderaなのでLin-Lytをクリック。あとは検索表を引きますが、コナジラミっぽい形から2へ、頭胸部の刺毛が長いので3へ。ということでわりと簡単に落ちました。
―参考文献―
● 進士 織平 (1926) マルアルマキの一新種. 動物学雑誌. 38(457) PDF
● TAKAHASHI, Ryoichi (1958) Thoracaphis and some related new genera of Japan (Aphididae, Homoptera). INSECTA MATSUMURANA. 22(1-2), 7-14 PDF
こんにちは。このアブラムシはThoracaphis linderaeで間違いないでしょう。高尾周辺の渓流沿いのアブラチャンでよくみかけます。大きいのはもちろん無翅成虫でしょうが、ダンコウバイでの写真で、黒くて小さい個体がなんだろうと、気になりました。生きていましたか?
コメント by 青木重幸 — 2018年1月25日 @ 23:07
青木重幸さま、確認していただきありがとうございます。
小さいのは幼虫かと思ったのですが、どうなんでしょう。アブラチャンの方にも似たようなのがいました。
また見に行ってみようと思いますが、生きているかどうかはどのようにして調べればよいのでしょう?
コメント by Hepota2 — 2018年1月26日 @ 00:04
お返事ありがとうございます。ピンセットか針でつぶしてみれば、生き虫の場合は体液が出てくるのでわかると思います。でも、やはり幼虫の死体なのかもしれません。Nipponaphidiniはほとんどが常緑樹寄生なので、冬に寄主植物についていても不思議ではないのですが、このアブラムシは落葉樹についているので、とても奇異な感じがします。
コメント by 青木重幸 — 2018年1月27日 @ 00:15
ありがとうございます。次に見に行ったときに確認してみたいと思います。
この場所は隔月で自然観察会が開かれているので、生活環についても観察してみたいと思います。
寄主植物に関しては、樹皮につく能力を得たことで落葉樹でも生活できるようになったのではないでしょうか? しかし、かなり太い幹(10cmぐらいだったかな?)にもついているのですが、幼虫が硬そうな幹についているのが不思議です。
コメント by Hepota2 — 2018年1月27日 @ 12:48